戻って来る前の日は、レッスンを2つ受け、そのままパーティに行き、夜中過ぎまで踊っていました。飛行機は朝の便だったので、ほとんど眠れませんでした。昔のNYのリズムに戻ってしまっていました。そう、こんな生活をず〜っと続けていたのです(笑)。
でも、NYに着いてすぐは、レッスンを受けても体はガチガチでした。息はすぐに上がるし・・どうしようって感じでした。時差ぼけや旅疲れもあったと思いますが、怪我による1年のブランクっていうのは大変だな〜、とほぼ他人事のように、思うように反応しない自分の体に驚いていました。でも、1週間経ったら、どんどん回復して、昨日は気持ち良く普通に踊り、普通にソロをし、「あんた、一体なにを食べてるの?どうしたらそんなに簡単に復帰できるわけ?」と、周りに言われたほどでした(笑)。よかった、よかった。もちろん、まだ足首は痛みが残っていますし、無理はできません。でも、今回のNY行きは、帰らなくてはならない事情もありましたが、NYでみんなと一緒に踊ってみて、自分をもう一度確かめたかったのもあります。なので、復帰できてほっとしました。
その中でも、ものすごく勇気づけられたのは、昨日のレッスンの先生方です。先生方は、お二方とも女性で、しかも、年令が高いのです。一人はマリー・バス先生。彼女は、セネガル国立バレエ団の出身で、アメリカで20年以上活躍されている方です。優雅さと迫力をもった、素晴らしいダンサーであり、先生です。アメリカのアフリカンダンスの基礎作りに貢献し、スティービー・ワンダーと一緒にマディソン・スクエア・ガーデン*でショウをやったり、ご自身の舞踊団を作ったりして、世の中にその魅力を広めた人でもあります。わたしの最初の先生のひとりです。
もう一人は、ムミナトゥ・カマラ先生です。前にも紹介しましたが、ギニア国立バレエ団の出身の方で、アメリカでは10年くらい前から活躍されています。彼女もご自身の舞踊団を持っており、今では全米で活躍されています。素晴らしいダンサーです。けれど、4〜5年前、膝を痛め、しばらく不調が続いていました。彼女ほどのひとでも、やはり、踊れなくなるってことがあるのかな、とわたしは不安に思っていました。ところが・・昨日のクラスは爆発的に素晴らしかったのです。以前のスピードと迫力が戻っていました。一時期増えていた体重もかなり減っていました。そして、とても美しかった!あぁ、復活されたのだな、と思いました。
イスラム圏の国から女性がひとりでアメリカに渡り、根を張り、長くダンスを続け、活躍を続けて行くことは容易ではありません。わたし自身も彼女たちに教わりながら、舞踊団で一緒に踊らせてもらいながら、その変遷を見させていただきました。異国での女性アーティストとしての生活には、良い時期もあれば、悪い時期もありました。けれどその中でも、ずっと彼女たちのダンスは続いて来たのです。「怪我をしても回復できる」と、ムミナトゥ先生は、ご自身の経験からも言ってくれました。
生きていればいろいろなことがありますが、自分の大切なものを手放さず、それを続ける勇気を持つことが、美しく生きる道なのだな、と思いました。
お二人の力強く美しいダンスと、オーラに圧倒され、そして、勇気づけられた前夜でした。
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*マディスン・スクエア・ガーデンはNYマンハッタンのミッドタウンにある施設で、日本でいうと・・武道館のような感じ(?)で、数万人が収容でき、多くのビッグアーティストはここで公演する。
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上の写真はレッスンのあとに行ったパーティでの写真。この赤いドレスのダンサーは、テネフィさんと言い、彼女も素晴らしいダンサー。セネガルダンスとギニアダンスがどちらともできる、珍しいギニア人ダンサーでもある。
お帰りなさい。
東京のこの寒さは大丈夫ですか?
makoutaさんが帰ってくる頃になって
突然寒くなったんですよ。ゴールデンウィークの
最後の日なんて夏日のようでした。
地震も続きました。
NYでの様子、ダンスクラスの様子が
目に浮かんでくるようなここ数日のブログでした。
一時期はレッスンクラスをしていなかった
マリー・バス先生がまた教えられているとのこと
今の様子を知ることができて嬉しくなりました。
NYでのびのびしてきた羽をそのままにして
東京でも日本でも飛んでくださいね:-)
おみやげ話も楽しみにしています。
投稿情報: Y.shima | 2008年5 月13日 18:52