先日、地下鉄に沢山のチベット人がいました。中国による侵略から50年。僧侶や尼を中心に何十万のひとびとが虐殺され、国の最高責任者のひとりであるダライラマがインドに亡命を余儀なくされて長い時間がたっています。それに対する、抗議デモであり、アメリカのひとびとへの支援を求めるデモでした。マンハッタンの南部に位置するユニオンスクエア(広場/公園)でデモは行われました。
ちょうどユニオンスクエアを見下ろすカフェで食事をしていたら、隣りにデモが終わって休憩にきたチベット人のおばさんたちが座ってきたので写真を撮らせてもらいました。むっつりとした表情になったので、「こんな写真でいいかしら?」と言ったら、「構わない。だって、わたしは怒っているのだから」と返事がかえってきました。確かにそうです。一方的に武力で侵入してきて「今日からここが我々の国の一部となった。お前たちの信仰する宗教は汚れたものだからすべて棄てよ。さもなくば、殺す。」と言われたら・・怒って当然です。
でも、中にはアイドル並みに可愛い女の子たちもいて、笑顔でした。どこの国にも文化圏にもいろいろなひとたちがいて、時代の影響も受けているのだな〜と、思いました。(可愛いでしょう?)そして、こんな可愛い子たちが、ただその国に生まれ、両親と祖先が信じる信仰を信じるだけで国を去ることを余儀なくされるのは、なんて愚かしいことなんだろう,とも思いました。
わたしがNYを好きなのは、住み慣れているというだけではなく、多くの文化やひとに触れることができるからです。英語で言うと、diversityがあるのです。世界にはいろいろなひとがいて、それぞれの文化があり、それぞれの考え方や思いがある、ということを大前提にこの街は動いているからです。「日本が一番」と多くの人が日本では当たり前に言うのを聞いて、ビックリしたことがあるのですが、ここでは誰が一番であるとか二番であるとか・・内向的かつ排他的なこと言いません。そんなこと、いまここにいるチベット人に向って言ったら、チベット人はなんと言うでしょうか?「じゃ、わたしたちは何番?で、その基準はなに?」ですよね・・・
昨日は生理がきてしまい、まったりとした気分だったので近くのスーパ−に買い物にゆき料理をしました。わたしがいまいるのはセントラルパークのすぐ北で、ハーレムの入り口です。ギニアやセネガルやジャマイカのひとたちもいて、大通りにはアフリカやカリブ海のレストランも軒を並べています。そしてスーパ−には、トロピカルな食べ物が並んでいました。例えば、写真に載っているやたら多きいパパイヤ。スイカほどの大きさがあります。アメリカ南部やカリブの人たちが食するものです。それから、セネガルではビサップと呼ばれ、ジャマイカではソレルと呼ばれる、ハイビスカスの花。これは、生姜やほかの香辛料とともに煮出して飲み物にします。わたしは化粧水に入れます。ビタミンCが豊富なのです。他にもギニアでよく飲んでいたVimtoというソーダや、メキシコの大きな辛子などもありました。ダウンタウンのスーパ−では見られないものです。正直のところ、初めてハーレムのスーパ−に昨日入ったわたしは、ちょっと感動しました。あ〜、トロピカル〜〜。
アメリカは食べ物がまずい、というひとがいますがNYは例外です。(LAも結構美味しいらしいですけど)NYでは、世界中の美味しいものが食べられます。そして、世界中のいろいろなひとと出会い、いろいろな才能を知り、いろいろな価値観や思いを知ることができるのが、この街の素晴らしいところです。
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1番上は、日本だったらアイドルグループになりそうな可愛いチベットの女の子たち。背中のロゴを写真にとろうと思って、携帯電話を取り出したら、気配を察知して振り向き「はいポーズ!」可愛い・・それにしても、気配をすぐに察するのはさすがです。アフリカの人も気配を敏感に察知します。
2番目は、地下鉄の中。ちょうど、目的地が同じだったのでどんどんチベット人が増えたのでした。彼らの心中を思い、わたしは涙が出そうになりました。
3番目は、カフェのおばさん。写真を撮らせてもらったら、オバマとダライラマの2ショットの写真の載ったハガキをくれました。二人ともわたしの好きな人たちなので、宝ものが増えました。
小さい写真がスーパ−で買った食べ物。世界で一番辛いといわれている、ハラペーニョペッパーの生も売っていてました。これは、南米、アフリカの人々が食べます。そう、わたしが昨晩作ったのは、ギニア/セネガルのピーナッツシチューでした。
一番下が、チベットのデモが解散し始めたユニオンスクエア。カフェから撮りました。典型的NYの景色のひとつです。
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