という名前の無農薬野菜や自然に近いものを置いたスーパ−があります。2000年ごろからにょきにょきあちこちにできました。チェーン店です。実は、SoHoという今はちょっとした高級エリアで、以前はアーティストが中心に住んでいた界隈に、同じ名前の店が60年代くらいからあり、コテコテの自然食品店でした。安くて信頼できる品物がところ狭しと並んでいて、知るひとぞ知る店でした。わたしは、車で週に1度〜2度ゆき、その週の食料をこの店で買い込んでいました。ところが、この大きなスーパ−に名前も勢いも取られてしまい、本家のほうはなくなってしまいました。時代の流れでしょうか。
イーストビレッジ(これもアーティストが住んでいたエリア。最近はヤッピーと呼ばれるITや株などでもうけた若い世代が増えていてほとんどアーティストはいない。)に昔からあった店もなくなりました。ひとつだけ90年代からあるお店が残っていますが、イーストビレッジのオアシスとわたしは勝手に呼んでいました。その店に入ると、肩の力が抜けほっとするからです。置いてあるものも良心的なものが中心で、農薬や化学肥料を使わないで育った野菜や果物が並んでいます。
一方、この新しいThe Whole Foodsはちょっと落ち着きません。ものすごい混み具合でごちゃごちゃしています。でもま〜、時代が無農薬や流通のハッキリしたものを求めているのだと思えば、少しは納得できるのですが・・・人間味のあった昔の店が懐かしい。とりあえず、美味しい焼きたての有機小麦のパンや、さまざまな有機農産物が手に入るし、2階のカフェテリアで食事もできるのでよく通っています。
ところで、日本の食事はとても美味しいのですが、安全で安心できる食物は少ないと感じます。安全で美味しいものは、お金持ちと一部の恵まれたひとしか食べていません。もっと、お百姓さんたちと流通機関と消費者が協力しあって、一般に広く食生活が安定するといいのにな、と思います。
これはなにかというと・・会計を待つ人の列です。これでも、数少ない品物を持ったエクスプレスの列で、全体の一部です。たいていいつも100人くらいのひとが待っています。真ん中の色のついたボードに番号が出て、その番号レジに行きます。この店に行くたびに、なんだか難民になった気持がするのはわたしだけでしょうか・・・。
待っている人たちを上から撮るとこんな感じ。とにかくいつも混み合っている・・・。景気が悪いというけれど、環境やエネルギ−、そして安全な食品に関する株価は下がっていないと聞く。時代はいつも動いているのだから、どこかが下がってもどこかは上がっているのだ。
2階のカフェの窓は広くて開放感があって気持いい。下で買ってきた食べ物をみんなここで食べている。このあたりは、80年代まで誰も寄り付かないような危険な場所だったのに、いつの間にか小奇麗でオシャレな地域になってしまった。
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