昨日、ヨガのブログを書いた後7時のニュースをみていたら、新宿区のある公営住宅で地震対策の訓練が行われていました。
地震による火災や怪我に備えていろいろやっていました。
・・・が、みなさん一応におっしゃってました。
『足腰が弱っているから不安だ』
わたしはひとりで思いました。
やっぱりね。
数千人が住むこの都心の集合住宅の60パーセント以上が65才以上だそうです。
みんな、足腰が弱っているそうです。
足が弱ってくると、人間はこころも弱ってきます。
オレオレ詐欺に多くの年寄りがひっかかるのは、不安なこころもあると思います。
わたしは、それを実体験しました。
怪我をしたときです。
元々、わたしの足はとても丈夫でした。
バランスもよく、筋肉隆々で医者が驚いたくらいです。
その医者は読売ジャイアンツの主治医でしたが、こんな足には滅多にお目にかかれない、どれだけ鍛えたらこんなになるんだ、と目を丸くしていました。
それもあったのか、わたしは基本的に元気で前向きでした。
それこそ、どこにでも行き、どこでも住む、ってタイプでした。
・・ところが、怪我をして歩けなくなった途端に不安になりました。
それまで、そんな気持になったことがなかったので、自分でも驚きました。
ひとりでどこにも自由に行けないというだけではなく、なにかあったときに逃げることもできない、と初めて気付いたときには愕然としました。
寝る時は、松葉杖をすぐ手に取れるベッドの脇に置きました。
妙な侵入者が入ってきたら、それで闘おう。
そう本気で思いました(笑)。
健康なときは、そんなこと思ってもいませんでした。
そして思いました。
地震があったり、火災があったら、逃げるのは大変だな〜。
そのような災難があったら、潔くあきらめる心づもりもしておこう。
動かない足で横たわり、天井を見つめながら、年寄りの気持を初めて理解しました。
そして、世の中の弱者と呼ばれているひとたちの気持も。
不安なものです。
数週間前のヨガクラスでも講師が言っていました。
「足が強くなると、こころも安定します」
本当にその通りだ、と思いました。
みなさん、自分の足は大丈夫だ、とほとんどのひとが思っているでしょう。
でも、多くの人がすでに足腰が弱っています。
なぜ分るか・・・見れば分るのです。
わたしの脚力はまだ万全ではありません。
実は、腕の力の半分しかまだありません。(毎月、測定してもらっている)
それでも、ダンスクラスをやっていると、参加者はみなわたしより足が動きません。
また、ヨガクラスでも、わたしは他のひとに比べて体がブレません。
けれど、わたしの脚はそんなに強くもないのです・・・・。
と、言うことは、みんなの脚力が低いということです。
町を行くひとびとの姿勢は悪く、年令に関係なく多くの人の足が弱そうなのも分ります。
そして無意識のうちにみんな、不安になっているのだと思います。
自分で立つ自信がない。
自分で歩く自信がない。
自分で困難にあったときに闘う自信がない。
自分でなにかを切り開いてゆく自信がない。
鬱や不安が蔓延しているのは、実は足を使わなくなったからではないか、とわたしは感じています。
体とこころは直結しているからです。
足を使うと内臓も動きますし、頭の回転もスムーズになります。
バナナを食べてダイエット、なんて恐ろしくうさん臭い話しに多くの人が飛びつくのも、歩くことをやめてしまったため、頭が悪くなったのではないか、とさえ思います。(いや、ホント・・
)
痩せるには、食べない、または、摂取カロリー以上の燃焼運動を行う、それしかありません。
それなのに食べてダイエット、という矛盾をそのまま信じるなんて、ものごとの道理が分らなくなっていることを現しているとしか思えないのです。
ま・・それはいいとして・・・
年をとったら考えよう、では遅いと思います。
もちろん、筋力というのは死ぬまで鍛えればつくものですから、「あとで」鍛えても絶対に不可能とは言いません。
でも、これも実体験から分ることですが、一度衰えたものを鍛えるのは大変です。
わたしには基礎体力ともともとついていた筋肉があるので、一般のひとよりは回復は早いです。
それでも・・・大変です
時には、苦しくて涙もでないくらいです。
そして思うのです。
人生の最後の数十年って大切だろう、って。
いくら華々しい若い時代を過ごしていても、最期が不安で情けなかったら・・・
歩くこともできなかったら・・・絶望的だろうって。
後悔するだろうし、死という一大イベントを前にして恐怖心でいっぱいになるだろうって。
だから、痴呆のひとが急増してるんじゃないかって。
死と向き合えるだけの脚力と、それをもとにした勇気がなくなって逃げたくなるのではないかって。
しかも、どれだけのひとが華々しい若い時代を過ごしているというのでしょう。
大抵は、不安なまま、とりあえず現状維持って状態で若いときも生きています。
それだったら、自分の足で歩くことから始めてみるのがいいんじゃないか、と思うのです。
散歩からでもいいと思います。
ジョギングができるひとはジョギングして。
歩いて仕事に行ける人は歩いて。
ダンスできるひとはダンスして。
ヨガしたいひとはヨガして。
部屋でスクワットするひとはして
駅の階段は使うことは最低限して・・・。
巷には健康法のDVDや本がたくさんあります。
それを参考にするのも良し、ジムに行くのも良し、ヨガやピラティスをするのも良し、そしてもちろんアフリカンダンスも・・・だんぜん良いです
アフリカンダンスは動きが体に自然なだけでなく、どんなリハビリよりも全身がうまく使えるダンスだとわたしは感じます。(サバール*は例外)
しかも、太鼓のリズムと一緒なので、楽しい。
なにはともあれ、足が鍛えられると気分も良くなり、自信もできてきて、行動的になり、楽天的になるでしょう。
これも、実体験済みです。
脚力とわたしの気分は、平行して上向きになっています。
歩きましょう、踊りましょう!
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*サバールは、セネガル共和国で踊られるダンスで、楽しくて、リズム的にも素晴らしいダンスですが、健康法にはあまり適していないとわたしは感じます。
体の片方を軸にして踊るステップが多いので、体がどうしても偏る傾向にあります。
長年サバールを踊ってきた人は、大抵からだのバランスが崩れていて故障をしているひとが多いです。
もちろん、それを未然に防ぐ方法もありますが・・・とりあせず、健康法のダンスとは言えないでしょう。
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